・・・・・第24話・・・・・
さ~て。
どっちに行けばいいかな。
ずっと走り続けていた彼が
立ち止まって考え始めた。
彼は考えるより先に
身体が動いてしまうタイプ。
でも、正義感は人百倍。
彼の相棒は今日も切れ味鋭く
彼をサポートしていた。
↓
↓
今日のお仕事は1年前にリーダーとして
担当していたものだったんですが
リーダーを辞退した後、作業内容を
すっかり記憶からdeleteしてしまい
リーダーの社員さんに
「覚えてなさすぎでしょ!!!」
と怒られた阿部ベアです。
今日は、悲しい話を聞きました。
家に帰ったら
ルームシェアしている友人が
「大変だよ!!
芳林堂がなくなるかもだって
駅のエスカレーターの
後ろにいたおばあさんたちが
話してたよ」
と騒いでました。
「え??
ニュースとかでもやってたの?」
と聞いたら
「違うよ
おばあさんたちがいってたんだよ
芳林堂がなくなるなんて
世も末だって」
ん???
「調べたんじゃないの??」
「だからおばあさんたちが。。」
調べろや。。。
昔話かい。。
しゃーないんで
自分で調べましたよ。
そしたら。。
そのおばあさんたちの情報は。。。
確かでした。
2/26に東京地裁で自己破産の申請して
破産手続きをしていたそうです。。
ものすごく寂しいですね。
いつからあったのか
調べてみてもわかりませんでしたが
「芳林堂」
という書店名がビルにある。
ホントに当たり前の風景でした。
書店自体は
「書泉」さん
が書店事業を引き継ぐことになったので
なくなりません。
でも。。
あのロゴが
そのうちなくなるのかと思うと
無性にさみしいです。
破産の原因は外部トラブル。
わたしたち人間の体でいえば
動脈血管のトラブルなみのものです。
芳林堂書店さんに
こんな張り紙が貼ってあったそうです。
「お客様各位
いつも芳林堂書店をご利用いただきまして、
まことにありがとうございます。
現在、問屋変更に伴うトラブルのため
商品の入荷が止まりご迷惑をおかけしております。
手続きを急いでおりますが、
復旧には今しばらくかかる見込みです。
ご不便をおかけし、誠に申し訳ございません」
文章は原文ママです。
商品の入荷が止まるということは
店にとっては致命的です。。
その原因は
さらに悲しい理由です。
大手出版取次の廃業。
出版取次ってのは取次ともいうんですけど
出版社と書店の間を取り持つお仕事です。
わかりにくいっすね。。
こっちのほうがわかりやすいかな?
取次=卸問屋
書店=小売店
うん。しっくりきた。
芳林堂書店さんが契約していた
取次会社の太平洋社さんが倒産してたんです。
取次会社さんたちも
生き残りをかけて必死です。
やり方はどうあれ
大口優良店舗の取り合いに負け
太平洋社さんは身を引きました。
もちろん、その噂は
どの書店さんにも届いていたでしょうから
取次会社さんの取引変更も
画策していたんでしょう。
が、太平洋社さんも資金繰りが厳しく
未収金などの関係から
取引変更がかなわなかったそうです。。
書店はあくまで小売店。
売るものがなきゃ
商売なんざできやしません。。
幸い、芳林堂書店さんなき後は
書泉さんが後を引き継いでくれますが。
あの昭和の本屋さんみたいな雰囲気が
なくなっちゃうんだろうなぁと思うと
残念無念です。。
今まで知らなかったんでしょ
ということは置いといてくださいまし。
でも、慣れ親しんだ光景が変わるってのは
やっぱりさみしいもんですよね。
う~ん。。
暗い。。。
暗いので終わりたくないなぁ。。
どうしましょ。
えっと
さっきテレビで
元テニスプレーヤーの
伊達公子さんが出てたんで
彼女の話をちょこっとだけ。
日本の女子テニスプレーヤーで
まだ彼女を超えた人はいません。
世界ランク4位。
当時の絶対女王グラフ選手に勝った時
ものすごい興奮してたことを思いだします。
今の彼女はテレビに出ると
よく笑ってよく話します。
でも、26歳で引退するころは
いつも無表情で必要以上のことは話さない
そんな印象を周りに与えている人でした。
わたし、スポーツ用品関係の
業界誌の編集にいたことがあるんですね。
そのとき、先輩編集者と一緒に
伊達さんにインタビューしたことがあるんです。
ものすごい存在でしかない伊達さんの前で
わたしはカッチンコッチンでした。
そんなわたしに伊達さんが
話の流れを完璧に無視して
「夢ってあります?」
と聞いてくださったんですね。
逆ですよね。。
ホントはこっちが色々質問しなきゃいけないのに
相手に気を遣わせるっていうダメっぷり。
「子どものころは先生になりたかったんですけど
今は。。わからないです」
と答えたら
「わたしと同じですね。
何年か前のわたしはテニスが好きで
頂点に立ちたいって思ってたんですけど
今はテニスが嫌いで夢がないんです」
といわれたんですね。
「じゃぁ、なんで続けてるんですか?」
思わず出てしまった質問。
(あとから先輩に
コッテリしぼられたんですけど。。)
「テニスしかないから
でもちょっと疲れちゃったかな」
このあと、先輩が軌道修正して
インタビューは終わりました。
その後、伊達さんは引退しちゃうんですけど。。
若かったってこともあったみたいですが
プレーしてるときの伊達さんって
楽しそうじゃなかったんですよね。
苦しそうな感じがしました。
ホントにテニスが嫌いになって
引退後は2年くらい
運動すらしない日々を送ったそうです。
でもある時。。
彼女はテニスをやりたいって思ったんですって。
そこからトレーニング開始。
引退から12年の月日を経て
伊達さんはコートに戻ってきました。
20代の頃よりも
はるかに強い精神力と強靭な肉体で。
ここから書くことは
わたしの主観ですよ、あくまで。
アスリートってのは
休んだらダメだと思うんですよ。
試合とかから離れている時間が
長ければ長いほど勘は失われていきます。
楽しむ程度のアマチュアクラスだったら
競技復活ってのもあり得ると思うんですけど
トップリーグに帰ってくるなんて
まず無理なことだと思うんです。
とくに、今のテニスは
パワー、スピード共に
伊達さんが20代のころに比べると
格段に上がってます。
だから、彼女が復帰するという話を聞いた時
自分なりに年齢、ブランクなどを分析して
話題づくりも込みで1年持たないだろうなぁ。。
なんて失礼なことを分析してました。
わたしは考えが浅いんですかね。
クルム伊達として戻ってきた伊達選手は。。
全日本選手権に出場。。
する前に腕試しとして
日本で開催されてる国際大会に出場。
そこで
準優勝を果たします。
これにはテニス関係者やメディアは
ぐうの音も出ませんでした。
多分、みんなこんな顔
⇒ http://binamaabe.com/PDF/what.jpg
そして
いよいよ全日本選手権。
まさかまさかの
優勝です。
しかも、そん時はダブルスも出てて
シングルス、ダブルス両方優勝。
言葉もありませんでした。
でも、彼女の試合を見て
発見したことがありました。
笑顔だったんです。
試合中。
昔は、あんな怖い顔だったのに
メチャクチャいい顔してプレーしてたんです。
好きだったもんをキライになり
その上、夢もなくした伊達選手。
それが、何年もたってから
好きなものを取り戻して
夢もできた。
すごい話ですよね。
なんか、マンガみたい(;^_^A
トレーニングだってツライはずなだし
年齢的にだってツライに決まってるのに
そんなものを微塵も感じさせない彼女の姿は
世界中の人に夢を与えたに違いありません。
もう伊達選手は引退して伊達さんになりましたが
テレビなどで笑って話している顔を見ると
たった一回の接触しかないのに
心からよかったなぁって思います。
心から楽しんでいる笑顔は
見てる人を幸せにできますよね。
わたしも、人を幸せにできるような
最高の笑顔を出せるようになりたいです。
というわけで~
今日は悲しいお話の後は笑顔のお話
についてお話してみました。
長文&いつもの乱筆乱文ですみません。。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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